亡くなったペットの写真の保存方法|僧侶のアドバイスを踏まえて解説

亡くなったペットの写真、どうしていますか?

家に帰ると、一番に迎えてくれる。ペットの存在というのは、考えるだけで胸があたたまり、その分亡くしたときの喪失感も大きいものです。スマートフォンやSNS、アルバムやフォトブックなど、たくさん並んだペットの写真を前に、どうしたら良いのか分からなくなってしまう飼い主さんは少なくなありません。

写真を見るたびに当時の嬉しい気持ちが沸き上がり、同時に亡くした悲しみに飲まれてしまうのです。そのまま残しておくべきか、それとも思い切って整理するか、別の形で残すべきか。供養のプロである僧侶に仏教的な見地からのアドバイスをいただきながら、あなたにとっての最良の形を考えてみませんか?

ペットが亡くなった時の飼い主の悩み・心情

人間と違い、動物であるペットには葬儀や手続きの義務がありません。これらの準備や作業は、遺族が気持ちの整理をするのに役立つという説もありますが、それがないからこそ、なかなか気持ちの踏ん切りがつかず、いつまでも「どこからかひょっこり顔を出すのではないか」という気持ちが続いてしまうのかもしれません。

近年ではペット葬儀や供養がずいぶん身近になり、様々なサービスやアイテムがあります。「もっと何かしてあげたい」という気持ちが強い方は、霊園での供養や自宅に仏壇代わりの祭壇を作るのも良いでしょう。

ただ、こうしたことにまで目が向くようなら、まだ前向きになれているのかもしれません。喪失感に囚われて、写真を見るだけでつらいという段階にある人の心労は計り知れません。

写真を見るだけで悲しい気持ちになってしまう

涙が流れるのは、強いストレスに対する回避行動だと言われています。泣けるときは泣いてしまったほうが心にも身体にもいいでしょう。無理に我慢すると、心が病んでしまうかもしれません。

思いきり泣くことで、ほんの少しでも気が楽になるであれば、その方が良いかもしれません。しかし、ふとした時に写真を目にするなど、不意の出来事でも涙がこぼれてしまう状態の場合もあります。

つらいときは無理をせず、写真をしまったり、場所を移動させたりして、目に触れないようにしてみましょう。これらは亡くなったペットを蔑ろにする行為ではなく、まずは自分の気持ちを落ち着けるという部分に意識を向けてみましょう。

ブログ・SNSで知人に悲しさを共有したい

ブログやSNSなどでペットの写真を公開していた方は、ペットの最後について報告をしなければと感じると思います。直接的な表現を避けたいのでしたら、「虹の橋を渡った」「お星さまになった」という言葉はよく使われるフレーズです。

あなたがアップする写真を通して、あなたと同じようにペットを愛してくれた人もいるでしょう。そうした方々からのお別れの言葉やお悔みは、亡くなったペットはもちろん、あなたの心を慰めるものになります。

しかし、できることなら、生前の元気な姿の写真を添えましょう。あなたが思うベストショットや、忘れられない思い出の一枚を選び抜いてください。あなたの投稿を見る人にとって、亡くなった報告に添えられた写真は強く印象に残ります。みなさんの心に残すなら、とびきり愛らしい姿を残してあげたいですね。

亡くなった時の姿はあなたと家族の間で大切に守ってあげてください。

亡くなったペットの写真を撮影するのはNG?

最後の姿を残しておきたい」という気持ちは否定できるものではありません。残したいという気持ちと、その姿を写真として残される側の気持ち、両方を考えたうえ、ご自身で納得のいく判断をしてください。

写真として残した場合は、不用意に人目に触れない場所に保管するようにしましょう。あなたにとっては大事なペットの写真ですが、そうと思えない人もいます。お互いのためにも、大事にしまっておいてあげてください。

写真を飾りたいけど成仏できるか不安

供養というのは、残された人がその後も生きていくために行うものだと言われています。写真を見ると思い出してしまい、涙を流してしまうことは決して悪いことではありません。しかし、それで生活に支障が出るのであれば、少しの間目につかないところにしまっておくのもいいでしょう。

写真はひとまとめにし、データは記録媒体などに移動させ、仏壇や引き出しなどに大切に保管しておくのです。捨てることはいつでもできますが、失ったものは元には戻りません。気持ちが落ち着くまで距離を置くのも良いでしょう。

写真を処分する際はむやみにゴミに出さない

遺品を整理するにはなかなか踏ん切りがいります。手放しがたいのもそうですし、どう処分したらいいか分からないということもあります。たくさんの写真、いつも使っていた毛布など、ペットやあなたの想いがたくさん詰まったものは、不用意に捨てたりせずお焚き上げをしましょう。

お焚き上げというのは本来、護摩札やお守りなど魂が込められたものを処分する際に行う儀式です。遺品や写真などの場合は「長い間ありがとうございました」と感謝を伝え、別れを告げる儀式として扱われます。

お焚き上げは個別に依頼することもできますし、正月などにまとめて受け付けている場所もあります。寺社仏閣のホームページなどでチェックしてみましょう。

新しいペットを迎え入れることに罪悪感がある

「ペットを失った悲しみはペットにしか癒せない」という人もいますが、そう簡単に切り替えられない人もいます。新しいペットを迎えることで、亡くしたペットを忘れてしまうのではないか、新しい子をきちんと愛せるのか、亡くなったペットが悲しまないかなど、たくさんの不安があると思います。

もちろん、自分が納得して「飼わない」と決めたのならいいのです。

しかし、あなたがいつまでも暗い顔をしていたら、きっと亡くなったペットも悲しいはずです。あなたがペットに幸せであってほしいように、ペットもあなたが幸せに過ごすことを望むでしょう。

それだけ愛情に満ちた人なのですから、新たな子を迎え入れて、目いっぱい愛してあげてください。そうすることで、この世に幸せなペットが増えるのです。

忘れてしまうことが怖いのならば、写真を飾ったり、新たに迎えた子と一緒に思い出の場所に行ったりしましょう。「楽しかったね、楽しいね」と語りかけてあげてください。

亡くなったペットの代わりはどこにもいませんし、誰も代わりにはなれません。新たなパートナーと一緒に、思い出を連れて歩き出すのもいいでしょう。

亡くなったペットの写真の保管方法

きっとあなたのスマートフォンやパソコンには、たくさんの写真が残っていると思います。

プリントしてアルバムにファイリングするのも良いですし、専門の業者に頼んでフォトブックにするのもいいでしょう。いつでも取り出して、ぱらぱらと捲るだけでも幸せな気持ちがよみがえります。パスケースや手帳に入れて持ち歩くのもいいですね。

いやいや、もっと身近に置いておきたい! という人に、おすすめの保管方法をご紹介します。

ロケットペンダントに入れる

写真をはめ込めるロケットペンダントなら、まさしく肌身離さずいつでも一緒にいられます。古風なデザインもおしゃれですが、最近ではさりげなく身に着けられるサイズ・デザインも増え、言わなければわからないようなものまで様々です。

見たいと思った時にパッと見ることができますし、誰かに見せることもできます。写真とともに少量のお骨を入れられる商品もあるそうで、お守りとしてもいいですね。

家族全員の目に付く場所に飾る

玄関やリビングなど、家族みんなの目が届く場所に写真を飾るのも素敵です。

ペットや故人にとって、「忘れられる」ことはもっとも悲しいことです。家族の輪の中に置いて、手を合わせたり、「おはよう」や「ただいま」と声をかけてあげられるといいですね。

写真を飾るためのフォトフレームは、せっかくなので家族みんなで選んであげましょう。自作するのもいいですね。写真が選びきれないなら、アプリなどで写真をコラージュしてみるのもいいでしょう。

メモリアルグッズを作る

写真そのものよりも、もっと身近に感じられるものが欲しい、ほかの人に気軽に見せられるものが欲しいという人は、メモリアルグッズがおすすめです。

誕生日などの記念日に作られていた「メモリアルグッズ」ですが、今、ペットロスを癒すグッズとして注目を集めています。

写真そのものを使ったものなら、缶バッジやマグカップなど。これなら普段使いもできますし、知り合いにプレゼントするのもいいでしょう。スマートフォンのストラップやカバーなら、かわいい姿をいつでも見ることができます。

写真をもとに立体物を作るサービスもあります。例えばクッションカバーやぬいぐるみは、存在感があるため、喪失感を埋めてくれます。フェルトで作る小さな人形や、キャンドルや陶器などの作品に仕立ててくれる個人作家さんも多くいます。

インテリアや生活の中に溶け込むグッズたちは、日常の中に亡くなったペットの存在を残してくれるでしょう。そして何より、そうして身近に置くことで「いつまでも忘れないよ」というメッセージをペットに伝えることができます。

亡くなったペットの写真は大切に保管しよう

ペットを亡くした喪失感から、「もう忘れてしまいたい」と思い出の品を処分したい衝動に襲われる人もいるでしょう。

ペットにとっての悲しみは、あなたが悲しみにくれていること。あなたが悲しい時、うれしい時、いつも寄り添ってくれた。そのあたたかさは、きっと無理に忘れようと思っても忘れられるものではありません。ゆっくりと時間をかけて喪失感を埋めていくしかないのです。

衝動的に処分をしてしまったら、気持ちが落ち着いたときにあなたは必ず後悔することになります。人は忘れる生き物です。去っていったペットにとって、忘れられてしまうのは一番悲しいことです。だからせめて、1枚でもいいので写真を残しておきましょう。

あなたにとって大切な「家族」の写真を、みんなの目と手の届く場所で、いつまでも大事にしてあげてください。

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